2024年11月に「千歳さけますの森さけます情報館」に遊びに行きました。
しこつ湖鶴雅リゾートスパ水の謌に宿泊することが決まり、何か見学できる施設はないかとGoogleマップを見ている時に発見したのが千歳さけますの森さけます情報館でした。
かおる
約70枚の画像をお見せしながらレビューします!
Contents
千歳さけますの森さけます情報館のアクセス方法・開館時間・休館日
住所 | 〒066-0068 北海道千歳市蘭越9番 千歳さけます事業所内 |
電話番号 | 0123-23-2804 |
開館時間 | 10:00〜16:00 |
休館日 | 火曜日、年末年始(12月27日〜1月5日) |
入館料 | 無料 |
道道16号線支笏湖通りの「千歳さけますの森さけます情報館」の看板を目印に脇道に入ります。
左手に千歳川を見ながら未舗装の道を進んで行きます。
道幅が狭いので対向車線から車が来たらすれ違いが少し大変です。
しばらく進むと左手に赤い橋が見えてきます。
こちらのキャラクター、「さけ ますみちゃん」という名前のオリジナルキャラクターです。
年齢は千歳(千歳だから1000歳)
前髪についているいくらのカチューシャがトレードマーク。
学校法人女子美術大学でプロジェクトが企画され、参加した学生さんが制作した候補案14点の中から、来館者などによる総選挙を行った結果、さけ ますみちゃんに決定しました。
橋を越えると千歳さけますの森さけます情報館に到着です。
橋幅がとても狭く、思わず「え?ここ行くの?」と口にしてしまいましたw
運転に不慣れの方や初心者の方はご注意ください。
千歳さけますの森さけます情報館の駐車場
駐車場は乗用車13台を駐車でき、うち1台は障害のある方専用になっています。
私は平日のお昼にお邪魔しましたが、駐車している車は3台のみで空いていました。
施設自体が無料で利用できるので、当然駐車場も無料です。
千歳さけますの森さけます情報館はなぜ無料?
千歳さけますの森さけます情報館に入ると、受付係のスタッフさんがいらっしゃったので、開口一番「なんでこちらは無料で運営できているのですか?」と質問してみました(いきなり金の話をするノンデリ野郎)
物腰が柔らかく優しい年配のスタッフさんいわく、「過去は国立だったが、現在は独立行政法人になっていて、国からの支援で運営できているから無料で利用していただいている」とのこと。
公式サイトに「当館は、国立研究開発法人水産研究・教育機構の広報展示施設」と記載があります。
千歳さけますの森さけます情報館をレビュー
千歳さけますの森さけます情報館は建物が2つあります。
受付は向かって左の白い建物にあります。
入口前に「何名で来たか?」「どこでこの施設を知ったか?」といった受付という名のアンケートに答える紙があるので記入します(氏名を記入する欄はありません)
スタッフさんが「最後に餌やり体験もできます。まずはご覧ください。」と優しく話しかけてくれました。
ふ化の歴史と餌やり体験
中央にサケの大水槽が設置されていて、電球色の照明によりキラキラと光輝いて綺麗です。
壁にサケの資料が貼り出されているので、大水槽を中心として時計回りに見ていきます。
人工ふ化の歴史が事細かく書かれています。
その隣には中型の水槽が並んでいました。
サクラマス、
ベニザケ、
アルビノ個体のベニザケを観察できます。
アルビノ個体初めて見ました。
突然変異でメラニン色素がなく目が赤いことが特徴ですね。
自然界では外敵に発見されやすく生存することは稀で、人工飼育下じゃないと生存が難しい個体のようです。
アクリルブロックに入った発生課程標本。
サケの卵期から放流される稚魚までが標本になっています。
サケの一生が記されています。
川の底を掘り3000粒以上の卵を産み、砂利の中で育った卵は60日ほど育ち、仔魚(しぎょ)として産まれます。
稚魚となり育った後は、オホーツク海からベーリング海へ入り、アラスカ湾で3〜5年過ごし日本に帰ってきます。
故郷の川をのぼって産卵し一生を終えるという流れです。
サケの体の中がわかる模型標本。
サケを捕獲するための装置、
約50万粒を収容できる受精卵のふ化槽、
一区画に約10万粒を収容できる増収型アトキンス式ふ化槽など、実際にふ化させるための模型を見学できます。
サケ稚魚と千歳川や沿岸に棲む生物の骨格に色をつけた透明骨格標本。
これは何かアート性のようなものが感じられました。
実際のサケの重さを体感できる模型もあります。
こちらの模型はNHKの番組でも紹介されたことがあるようです。
産卵期のシロザケのオスは4.6kg、手に持つとずっしりしています。
これが腕の中でピチピチと暴れられたら持っていられませんねw
産卵期のシロザケのメスは4.0kg、メスの方が軽いですね。
産卵期のベニザケのメスは1.4kg。
産卵期のベニザケのオスは2.1kgと、ベニザケはサイズが小さく体重も軽いです。
検卵している様子をマネキンで表現しているのでしょうか?
こちらでは模型卵を使って検卵体験できます。
赤い卵が生きていて、白い卵が死んでいる状態です。
ピンセットを使って白い卵をザルに移していきます。
さすがに全て取り除くのは難儀ですw
稚魚の飼育方法、そして、1ヶ月〜2ヶ月後に放流する流れを説明しています。
産まれてから放流されるまでの流れを模型や資料を通して、視覚的に、そして直感的にわかりやすく学べるようになっています。
トイレもしっかり完備していますし、
お子さんが遊べるぬり絵も用意しています。
これでこちらの建物の見学は終了、最後に餌やり体験をします。
スタッフさんから餌をもらい、
大水槽の上から入れると、
サケが餌に群がります。
サケの勢いで水槽から水が飛んでくるので、濡れないように注意しなければなりませんw
親切に対応してくださったスタッフさんにお礼をして、次の建物に向かいます。
触れ合いコーナーと放流体験
正面向かって右手にある木製の建物に入ります。
天井が高く、床にはプロジェクションマッピングで泳ぐサケの姿が。
一気に雰囲気が変わります。
入口前にはゲームコーナーがあり、
サケに関するクイズが出題されるので、
3つの選択肢から正しいと思う番号を押します。
見事に正解!
計3台のゲーム機が設置されていて、1台1台出題されるクイズが異なるので、全問正解を目指したくなりますね。
その隣にはサケのえさを顕微鏡で観察できるコーナーがありました。
残念ながら4台中3台が故障していましたw
色が異なるLEDで汚れた水を浄化する仕組みを学べたり、
サケの育つ課程などが映し出された大型スクリーンもありました。
くどいようですが、これで無料ってすごくない?
奥に進むと触れ合いコーナーがあります。
つい先日採卵された受精卵を触れたり(潰してしまいそうで怖かったから触れずw)、
サクラマスも触れます。
サクラマスは必死に逃げるので軽く触れる程度にしておきました。
こちらは養魚池(ようぎょち)。
ふ化してから浮上(泳ぎだすこと)するまで飼育するための池です。
赤く見える部分、すべて子どもです。
集合体恐怖症にはなかなか堪える光景かもしれませんw
サケの子どもは傷つきやすいので、ここではお触り禁止です。
こちらは飼育池です。
浮上(泳ぎだすこと)してから放流するまで給餌する池で、サケで30日間〜60日間、サクラマスで8ヶ月ここで過ごします。
こちらの池にいるのはサクラマスになります。
餌が用意されているので、こちらでも餌やり体験が可能です(1人につき1カップ)
かなりの群がりようです。
最後に大型水槽の中で泳ぐサケの姿を観察できます。
今シーズンに故郷の千歳川に帰ってきたサケです。
体が傷だらけで、口の皮膚が剥がれてしまっているサケもいて、川を遡上する過酷さがうかがえます…。
建物の中は以上となりますが、最後に待っているのが放流体験です。
出口前にある水の入ったコップを手に取り外に出ます。
水色のボックスを開けると、中ではサクラマスの稚魚が泳いでいます。
網で稚魚を2尾すくってコップの中に入れます。
魚が動き回るので手がずぶ濡れになりますw
稚魚を千歳川につながっているパイプから放流します。
この時、これからこの子達に過酷な自然が待っていることを考えると、なんだかかわいそうな気がしてきて何とも言えない気持ちになりましたが、元気になって戻ってきてくれることを願い、
行ってらっしゃい。
長いパイプを下っていき、
千歳川に放流されました。
日頃回転寿司で「サーモンうめえーーーー」と言っておきながら、自分が放流する時は「頑張って!」と言えてしまう自分勝手な私ですが(産地は違うでしょうけど)、数年後に無事にここまで帰ってきてくれたら嬉しいですね。
まとめ:千歳さけますの森さけます情報館は無料はおかしいレベルの満足感・充実感
千歳さけますの森さけます情報館をご紹介しました。
今回レビューした全てが無料なんて信じられないくらいの満足感・充実感を得られる施設でした。
千歳さけますの森さけます情報館は水槽を泳ぐサケを見つつ、サケの一生やふ化までの課程を学ぶことができ、なおかつ餌やり体験・放流体験まで出来てしまう稀有な施設になっています。
大型水槽を泳ぐ大きな魚を見れる千歳水族館もいいですが、たまには一生について学ぶことができ、色々と考えさせられる千歳さけますの森さけます情報館に足を運んでみてはいかがでしょうか?
大人も子どもも楽しめます。
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